会長の時間
今日は、サンクコスト効果について話をします。
皆さんは、サンクコストという言葉を聞かれたことありますか? サンクコストとは、(埋没費用):撤退しても回収できない過去に費やしたコストのことです。また、サンクコスト効果とは、既に投じた費用(お金、時間、労力)を《勿体ない》と感じ、負債を拡大させるにも関わらず、不合理な判断を継続してしまう心理傾向のことです。これは《コンコルド効果》とも呼ばれ、過去の投資に固執することで、合理的な意思決定が妨げられます。超音速旅客機《コンコルド》は、1960年代に開発がスタートしましたが、開発当初から燃費の悪さや定員の少なさから収益性が低く、採算が取れないことがわかっていました。それでも開発を続けた結果、予想の6倍以上となる約4000億円もの開発費を要してしまいました。運航後も、墜落事故や2001年のアメリカ同時多発テロ事件などの影響を受けて収益回収ができず、負債の大きさから開発会社は倒産しました。巨額の開発費用を惜しんだために中止ができず、大きな損失を出したことに由来してコンコルド効果という名称が生まれました。
他にも例えば、コロナ禍にマスクの製造に特化した機械を2000万円で買ったとしましょう。購入後、競合相手が多く、思うように売り上げが伸びず、そして今現在、マスクの需要が減ってきています。需要がないからその機械を使うのを諦めて、別のことをした方が自社が飛躍をする可能性は大きい。でも、2000万円の機械を手にした瞬間、人は《この機械を使わなければ、勿体ない》と考えてしまうことがサンクコストです。皆さんの会社は優良企業ですので、そういったことはないと思いますが、新たに高額を投じたが、有効活用ができていない社内システム。長期にわたり赤字が続く事業。紙とハンコの文化。対面会議の実施や報告。社員が気乗りしない恒例行事など、今一度見直すこともされてはいかがでしょうか。採算が取れないとか、社員のためにならないと思えてきた時は、これらを決然として止めることも経営者の務めかもしれません。ちなみに我が家では、私の存在自体がサンクコストと嫁さんから言われています。(笑)
以上、会長の時間でした。
卓話
国際ロータリー第2740地区国際青少年交換委員会
委員長 徳永 隆信 様
