会長の時間
〈職業奉仕と四つのテスト〉
ある時、小浜町にあるT建設会社と、下請負人M石材が大きなビル工事の契約をしました。……ところがM石材は見積り単価の間違いに気付き、このままでは大変な赤字を出す事が解っていましたが今更、契約のやり直しを申し出る筋合いのものではありません。然し乍ら、やる前から損をするという工事です。……そこで、断られて元々と思い、損をしないギリギリの金額を提示して、何とかなりませんか?と申し入れました!
それを聞いた担当者が、自分1人では決められないので上に上げて相談してみましょうと言って役員会にかけた所……一銭も値切らず契約したのだから認める訳にはいかないという事になったそうです。
その話を聞いたT建設のT社長がたまたまロータリアンであった為、これは「真実かどうか」「みんなに公平か」「みんなの為になるかどうか」と考え、もう1回役員会を開き、下請会社の要求を聞きいれ契約のやり直しをしたそうです。……やがてこの事が口コミで業界に広がり、T建設と取引きしていれば安心、安全で、又、儲けさせてくれるという噂になり……T建設は地域においても、又、社会に対しても大きな大きな信用を得たそうです。……信用という財産は金銭だけで買えるものではありません。……長い歴史の中で育ハグクまれていくものと思います。
因みに日本でいや世界で一番長く続いている会社は1400年程続く大阪の金剛組(聖徳太子が建立した四天王寺を施工)という日本の建築会社です。
信用できる会社が栄えるという事はその地域も栄えてくるという事です。
これは将にロータリーの言わんとする職業奉仕ではないでしょうか!
今日の話は元請なくして下請ナシ、又、下請なくして元請ナシという様に共に支えあって成長していこうという私の願望でした。
・ゲスト NCC長崎文化放送 アナウンサー 大嶋真由子様
・米山奨学生 ハ・ティ・ヒエンさん
卓話
NCC長崎文化放送アナウンサー 大嶋 真由子 様